生活の必需品ではないかもしれないけど、家にあったら暮らしがより豊かになる。
そんなアイテムがそろう中川政七商店は、江戸中期に生地の卸問屋として奈良で創業。
300余年歴史を持つ老舗商店で、現在は全国各地に50店舗以上を展開。
新潟ビルボードプレイス店が県内初出店になります。
同店は東北や甲信越エリアでは珍しい大型店。
全国約800のつくり手と協業して生まれた、約2,500品もの暮らしの道具を販売しています。
店長の初見さんは東京都荒川区出身の下町育ち。
子どもの頃からものづくりの職人さんや工場は身近な存在だったそう。
「職人の技術や日本の工芸品の魅力をもっと広く発信したいと思うようになり、中川政七商店のスタッフになりました」。
定番商品は奈良の工芸・かや織の技法で作られた『花ふきん』(880円)。
目が粗く薄手で、吸水力と速乾性に優れています。
「愛用される方が多く、私もそのひとり。食器を拭くだけでなく、お出汁をこしたりお弁当を包んだりといろんな使い方ができます」と初見さん。
結婚式などの引出物にもおすすめだとか。
蓋と器を合わせた状態で焼き上げる“共焼き”という技法で作られた波佐見焼の食器(1,870円~)は初見さんのイチオシ商品。
このまま電子レンジで温めることもできるというから驚きです。
「私たちは暮らしの中の佇まいも大切にしています。例えば、夜疲れて帰ってきた食卓。前日の残り物でも、タッパーではなく焼き物の器で並べたらうれしくなると思うんです」。
三条市の包丁工房タダフサやDYKの包丁、五泉市のニットメーカー・サイフクのニット製品など新潟メイドのアイテムもラインナップしています。
「私も包丁を使っていますが、手入れをするたびに切れ味が復活するのが楽しいんです。ひと手間かかりますが、便利なことだけが豊かさではないと思えますし、それに気付ける面白さが工芸品の奥深さだと思います」。
数ある商品をどのように暮らしに取り入れたらよいか、スタッフさんひとりひとりが親身になって提案してくれます。
「接客というより、接心を心掛けています」とにっこり。
実際に手に取って、その質の良さや使い勝手を確かめてみてください。